石楠花会通信 VOL66(2016 11)


秋も一段と深まり、追々寒さに向かいますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて今回の投稿では石楠花会通信VOL66を掲載いたします。

66回目の石楠花会通信では下記4点について記載してあります。

①69年次安井さんの寄稿

②72年次中沢さんの寄稿

③現役部員H28年度夏合宿報告

④ワンダーフォーゲル部創立60周年記念式典のご案内

特に、④の成蹊大学ワンダーフォーゲル部60周年記念式典のご案内については

日時や、お申し込み方法等詳しく記載しておりますので、ご一読頂ければと思います。

80、90年代の若い世代のOBの皆様。

是非ともご参加お待ちしております!

現役部員も増え、10名弱もの団体となりました。

学業や部活動、就職活動等、現役部員と年代の近い皆様のお話やアドバイス等

今回の式典での現役部員との交流で、成蹊大学ワンダーフォーゲル部の

個人、団体に限らず益々の発展と活躍に繋がればと思います。

 

石楠花会通信 VOL.66(2016.11)

最近は時候のご挨拶が難しく、この通信でもなんと切り出せばよいのか、、、ほんとに悩みます。突然すっかり秋めいてまいりましたが、皆さまお変わりございませんか?

さて、今回の石楠花会通信は、74年次千葉の平成28年度のテーマ『世界中で活躍するワンゲル女子』の総決算として、私の身近な先輩おふたりに寄稿をお願いしました。

69年次安井さん(旧姓神)は海外の学校で日本語講座講師としてご活躍。先日までアフリカ、モロッコ王国でお仕事をされていました。お嬢さんは自由奔放な?母親に代わって、ワンゲルOBのお世話係り?として、関東近郊の里山巡りをご一緒していただいているという、親子そろってワンゲルと切っても切れないご関係です。

また72年次中沢さんは前回の通信の通り、南米ペルーで我が同期や後輩がお世話になった、トレッキングガイドをなさっている京女。ふらりと日本を出てから早やうん十年、、、たいへんな事はもちろんおありになると思いますが、そんなことを感じさせない、いつまでもお変わりにならない、おふたりのワンダラーからの寄稿をお楽しみください。

 

◆モロッコ王国での2年間を振り返って(69年次安井朝乃)

人口約3400万人の国モロッコ(面積は日本列島にもう一つ北海道を足したぐらい)に、今年9月末まで2年いました。最大都市カサブランカから電車で25分、首都ラバトから約50分のモハメディアという町。そこの国立ハッサン2世大学日本語公開講座の運営が私の仕事。

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ここでは小学校から大学まで公立は無料。ただし小学校から落第があり、2回までは認められるとのこと。3度目の子どもはどうなるのかまではわかりませんでした。大学にはバカロレアをクリアしないと入れないので専門学校に行く人も多いです。音楽、美術、体育の授業はなく、給食もありません。生活言語はモロッコ方言のアラビア語(ダリジャ)、小学校で正統アラビア語とフランス語を習い、中学になると英語が加わりほとんどの学生が上手に使いこなします。(写真上は授業風景。中央が安井先生)

日本語講座には社会人も高校生も来ます。在籍数は90名前後。受講生の70%はアニメが学習動機になっています。言語オタクのような学生も数人。幅広い音域で鍛えられた彼らにとって日本語の発音は簡単。HとF音の違いまで聞き分けるので慌てた事もあります。皆熱心で真面目。男子学生は特に優しい。ナイトのような彼等に囲まれて幸せで楽しい2年間でした。

イスラム圏特有のヒジャブ(スカーフ)は原則自由。それでも“アラブの春”以降ヒジャブの人が増えたそうです。それ以前はラマダン(断食月)ももっと緩かったとか。中年過ぎの女性たちのほとんどは体全体を覆うジュラバという民族衣装を着ていますが色はカラフルで鮮やか。ただし、腕や足は出しません。カザのような大都市ではノースリーブの人も見ますが。

家族の絆も強く、仕事をしていない(実際少ない)ことにも寛容。喜捨という文化があるからか物乞いが多いのがちょっとつらい。日本の貧困は『見えない』と言われますがここではよく見えます。

(書きたいことはもっとありますが、既に制限をオーバーしてしまったので)

 

◆黄金の国ペルー(72年次中沢道子)

お元気ですか。いつも石楠花通信送っていただいてありがとうございます。何か寄稿ということですが何を書いたものやら。。。。

最初1年いるつもりで日本を出てきたのが、1年たって航空券を払い戻ししてもらって、はや三十数年がたってしまいました。

私の住んでいる所はクスコというアンデス山中の街でペルーにあります。標高は3350メートル程で、南緯13度、西経71度にあります。日本だと、とっくに森林限界をこえていますが、緯度の関係で水さえあればいろいろな植物が育ちます。雪も何年かだ1回しか降らず、(雹や霰はふりますが)高度さえ慣れれば、すごしやすいです。

一般の家には暖房はありません。四季はなく、乾季(4,5月頃から9月頃)と雨期(10,11月頃から3月頃)です。ですから紅葉とかはありませんが、ペルーは砂漠から氷河、ジャングルまであります。海岸は砂漠地帯(アタカマ砂漠の北)で 川の流れてる所に町があります。中央部は山岳部でその東側がジャングル地帯になります。なんとペルーの面積の半分ちょっとはジャングル地帯です。

クスコはマチュピチュも近く、世界中から、観光客が訪れますでも最近はマチュピチュも規制が厳しくなって、ロープが増え(立ち入り禁止地区)私なんかは前のほうが良かったなあと思います。山の好きな人はリマの北のワラスという町のそばの、ブランカ山群のトレッキングがお勧めです

日本からは遠いですが、温泉もあるし、是非一度皆様、ペルーにお越しください。

ちなみに、私はクスコでガイドの仕事をしています。

 

◆体育会ワンダーフォーゲル部平成28年度夏合宿【北アルプス白馬岳】

14年次竹村です。今年度の夏合宿である白馬岳から帰ってきました。8月23日~27日にかけて行ったこの山行ですが無事に達成することができ、実りの多い5日間となりました。直前の台風や安定しない天候などで不安もありましたが大きな事故もなく楽しめたことはとてもよかったです。

後輩たちのやりたいこととできることが一致するよう、そしてやりたいことが増えていく、その次の足掛かりとなる山行となればと思います。  その中で去年自分のしていた仕事を後輩たちが受け継ぐ姿を見て頼もしく思うとともに、自分の残された現役としての日々を考えるようになりました。その日はまだ先ではありますが、そこまでに自分のできることを考え提案していきたいです

現役の活動記録は石楠花会ウェッブサイト(http://shakunage.main.jp/)に掲載されています。

 

◆体育会ワンダーフォーゲル部創立60周年記念式典のご案内

昭和31年に54年次木村さん、小幡さん、中尾さん、55年次竹村さん、野々村さん、小澤さん他12名によって同好会として発足し、その1年後、山岳部の反対を受けながら体育会に加盟し、体育会ワンダーフォーゲル部は誕生しました。

以来60年、日本返還前の沖縄、北ボルネオ・キナバル山、台湾・玉山への海外遠征、そして三ツ塚さん、大場さんを失った悲しい死亡事故、部員減少による廃部の危機、幾多の事柄を抱えながら、ワンゲルは現役の意志とOGOBのご支援により存続して参りました。

現在(平成28年10月現在)、大学体育会唯一の山岳系クラブとして現役部員9名が在籍。またOGOB会である石楠花会は会員数250名を超えました。傘寿を迎える創成期のOBの皆さま、部員数全盛期だった60年代の皆さま、そしてワンゲルと同じ年輪を作ってきた70、80年代の皆さま、部員減少が問題となり部存続の危機の連続だった90年代の皆さま、皆さまのワンゲルへのご支援、誠にありがとうございました。

来る平成29年1月28日、あらゆる世代の会員皆様にご参列を頂き、体育会ワンダーフォーゲル部の還暦のお祝いを現役部員の皆さんと共に盛大に開催したいと思います。石楠花会会員皆様のご参列を心からお待ち申し上げます。

『成蹊大学体育会ワンダーフォーゲル部創立60周年記念式典・祝賀会』のご案内

日時:平成29年1月28日(土)11:00~(開場10:30)

会場:成蹊大学10号館12階大ホール

会費:5,000円 (創立60周年オリジナル『ビクトリノックスマルチツール』記念品代を含みます)

主な内容:『Songs Of Wander Vogel (S.W.V)』記念コンサート

       成蹊大学応援大指導部による校歌斉唱(予定)

お申込方法:同封の返信はがき、幹事宛メール、石楠花会ウェッブサイトにてお申し込みください

締切り:平成28年11月30日(木)

 

◆平成28年度石楠花会会費・寄付金払い込みのお願い

年会費は石楠花会を円滑に維持運営する為に不可欠な資金です。皆様のご協力をなにとぞよろしくお願い申し上げます。石楠花会会費は年間3,000円です。会費払い込み方法は、『日本郵政』払込用紙または以下の『東京三菱UFJ銀行』口座振込みにてお願いいたします。尚、複数年払いをご希望の方には5年分15,000円を上限としてお支払いが出来ます。それ以上の金額はご寄付として処理させていただきますので何とぞご了承ください。

振込先:【 ゆうちょ銀行 】

口座番号 「00120-4-358653」  加入者名 「石楠花会」

【 三菱東京UFJ銀行 西川口支店 】

普通 0610534  石楠花会幹事 松田武雄

 

◆石楠花会ギャラリー

☆69年次 安井さん(お別れパーティ風景、右ご本人)

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☆平成28年度体育会ワンダーフォーゲル部夏合宿             ☆72年次 中沢さん3

(朝日岳~蓮華温泉稜線にて)

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☆4年千葉くんシルエット白馬岳山頂にて

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